吉田工場長の部屋
(月刊ジャーマンカーズ2004年12月号掲載)


ん?タイヤが変だぞ?
みなさん明けましておめでとうございます!

いやいや、去年もいろいろありすぎて一年はあっという間、ってか気がつくと過ぎちゃってる状態の中みなさんどんなお正月を過ごされましたか?

この原稿を書いている今現在はまだ2004年12月だったりしますが、ワタクシの予定は混雑が予想されるとーきょーでずにーにはもちろん行かず(笑)テレビの正月特番を尻目にひたすら録り溜めたビデオを見ながらごろごろだらだらする計画ですが、家族がどのくらいまで許容するか全く予想がつきません。さてさてどうなることやら・・・

それでは今年一発目の企画はなんと内輪ネタ(爆)先月お約束した通り阿部君のエンジン〜その後〜を見ていただきましょう。

めでたく加工の終わったヘッド(写真1)ヴァルブラッピングもキレイに仕上がってますね。

でわ早速組みつけに、といきたいところですがいやいやちょっとまてまてヘッドってのはですね、加工直後は切削屑が結構そこらへんにこびりついていて汚いんですよ、ほら(写真2)
というわけでスチーム洗浄できれいに落としてあげます(写真3)先月のびしょぬれ君はこの作業直後だったってわけですね。
きれいになったところで(写真4)
エア・ガンで水分を吹き飛ばしてしまいます(写真5)
きれいになったヘッドはこんな感じです(写真6)写真2と比べて切削屑のつぶつぶがなくなっているのがお分かりいただけますか?これでやっとヘッド側の下ごしらえが終わりました。
で、今度はクランクシャフトのダイナミックバランス!とはいってもクランクシャフトだけをバランスするよりも回転物を丸ごとバランシングしたほうがいいに決まってます。具体的にはクランクシャフト本体、フライホイール、クラッチカバー、ベルトプーリー、それらのセットボルト、といったところで広げてみるとこんな感じ(写真7)
仮に組み立てるとこんな状態になります(写真8)、
と、ここまでが先月お伝えする予定だった内容なんですが、その後バランス加工に出していたクランク一式が仕上がって参りました(写真9)クランクと構成部品の相対位置はもちろん、ボルトの位置まで厳密にマジックで指定されています。
バランスついでにフライホイールの軽量加工もしたんですが、強度限界ぎりぎりまで削ってくれとオーダーしたらただでさえ日本車に比べて7Kgと軽いフライホイールが5Kgちょっとまで軽くなってしまいました(写真10)ちなみに日本車は9〜11Kgくらいありますから半分くらいになっちゃいましたね。どのくらい低速が犠牲になっているのか楽しみです(相変わらず他人事です、ハイ)

このコーナーの下も先月あたりから社員の所有車紹介コーナーになりましたが、今回はどおやら私の車らしく、宍戸君がスペックを聞かせてくれというので「わりと減ってない中古のカムシャフトと無造作に転がっていたリアスプリングに使いかけで放置してあった謎のブレーキパッドを組み合わせ、車内はウーファーの割れているインフィニティのスピーカー」と丁寧に説明したら「もぉいいです」と言われてしまった、とほほ。

だって本当なんだもの、全て。私がこの原稿を書いている現在、多分宍戸君も原稿を書いている所だと思いますが、どんな内容になっていることやら・・・楽しみです。

それではまた。

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